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元・採用責任者がお伝えする「面接官が一番知りたいたった一つのこと」

noteをご覧のみなさま。こんにちは。
パーソルテンプスタッフ 元・新卒採用室長の内田です。私は、新卒・中途採用の選考の設計や実際の採用業務を担うオフィスの責任者を務めてきました。(※2023年度時点。2024年度は同じ人事本部内の別ミッションを担っています)

新卒で当社に入社し早16年、営業職としてキャリアを積みながら、育児休業で主夫を1年、そして採用部門に異動となり5年がたちました。今回、ありがたいことに記事を書いてみないかと話をいただき、大学の卒論ぶりに文字数をカウントしながらパソコンに向き合い筆を執っています。(当時は参考文献引用で文字数稼ぎまくった)

せっかくの機会ですので、採用の設計をしている会社側の視点をお伝えし、皆さまの就活のお役に少しでも立てればと思い、就活ど真ん中の“面接”についてお話ししていきます。


答え合わせができない採用面接だからこそ

“面接”って、答え合わせできないケースが多くて不安だと思います。運転免許試験のように、何が良くて何がいけなかったんだろうがわからないまま、合否の結果が出ます。(そして二段階右折の仕方は曖昧なまま)答え合わせさせてくれよ、と心の中で思いながら、結果を受け止める。

なので、個別各論ではないものの、面接で採用担当者が何を見ているのかをお伝えしたいと思います。あくまで私の持論に基づくものなので、そういう意味では就活対策本にはない新たな気付きを得ていただけたら嬉しく思います。

面接で何を見ているのか

さっそく核心に触れていきましょう。結局面接では何を見ているのか。それはズバリ「価値観」です。ん?価値観?夏が苦手だったり、セロリが好きだったりのあの?そう、その価値観です。

面接官が一番知りたいこと

面接官が見ていること、つまり面接官が一番知りたいことはあなたの価値観です。
なぜ価値観を知りたいのかというと、会社は理念やビジョンの実現のため、社員がポジティブにはたらいている状態を築きたいからです。

変化のスピードが速い昨今、組織に求められることは多様になっています。その中で持続的に組織が成長し、理念やビジョンを実現していくには、その時々に応じたスキル・能力が必要となります。社員がそれを習得しポジティブに成長していく中で価値発揮をしていくためには、何に情熱を注ぎたいかという「価値観」と「会社が目指すもの」との親和が大事になってくるからです。

「何を」ではなく、「なぜ」が大事

では、面接官は何を重視して価値観の親和を見ているのでしょうか。それは、何を成したかではなく、なぜそうした行動ができたのかを探求することです。

 最初に「学生時代にどんなすごいことを成したか」を聞いているケースがありますが、正直そこ自体にそこまで関心があるわけではなく、そうした自分のリソースを多く割いた取り組みを、なぜできたのか、どうしてしようと思ったのか、そしてそれは何をきっかけにして芽生えた価値観からなのかを知りたいのです。

 ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)の準備をみなさんすることと思います。その時にはぜひ、“何を”だけではなく、“なぜ”にも焦点をあてて自分を見つめてみてください。

志望動機はいらないの?

「いやいや、志望動機も大事でしょ?聞いてくるじゃんか。」そう思った人もいることでしょう。はい。聞きます。(当社では正直聞かないケースも多いですよ。)ですが、それも結局のところ価値観を掘り起こしておくことでカバーできます。ご安心あれ。

 ではどうするか。それは自分の価値観をベースにして何を成したいかを言語化することで対応可能です。いわば社会に対しての志望動機を作るようなものですね。

 自分が大事にしている価値観をベースに社会や世の中に対して何を成したいかの言語化をしてみてください。それは抽象度が高くてもOKですし、実現可能性はいったん問わなくて良いです。そうするときっと自分が志望している企業のビジョンや理念と接続されてくると思いますし、あるいはそもそもそれを叶えられる企業を志望するのが良いとも言えます。

本来各企業に合わせて志望動機をそれぞれ作るということはナンセンスで、自分が何を成したいかを明確にして、それと方向が合致する就職先を志望するというのが正しい在り方なのです。

自分の価値観を探る3つのステップ

これまでのことをまとめると、面接の準備では自分の価値観の棚卸(以下の3つのステップを参考にしてください)と、会社に対しての志望動機を明確にすること、それこそがどんな面接にも対応することができる方法なのです。

1.現在:自分の根底の価値観を探る
2.過去:それが過去のどんな出来事や環境から生まれたものかを知る
3.未来:それらを基に将来どんなことを成しとげたいのかを描く

こうして自分の核になる価値観のストーリーが描けるとどんな面接でも回答に窮することは無くなります。質問はいろいろな角度からくるかもしれませんが、結局のところ面接官が聞きたいことはここに収束してくるからです。

就活は自分を知るとても貴重な時間

ここまで偉そうに語ってきましたが、自分の深層の価値観を知りに行くことは正直容易ではありません。自分のことを自分で振り返る時には、いろんなことを美化してしまったり、自分の尊厳を損ねないように意図せず脚色をしてしまっていたりするからです。(『山月記』の李徴のように)

ですが、ファーストキャリアを選択するという人生の岐路ともいえる就活ですので、是非普段は蓋をしているかもしれない自分の心の奥底に向き合い、どんな自分も自分で認める、そしてそのうえでそれをさらけ出し、本当に自分との親和がある就職先を選んでいただけることを心から願っています。

もし皆さんの中で、就活に迷ったり不安になったりすることがあれば、当社の門を叩いてみてください。皆さんの”はたらく”をより良くするため、最大限の支援をさせていただきます。

最後までお読みいただきありがとうございました、またどこかでお目にかかれると幸いです。


静岡サウナ旅にて、水分と引き換えに心潤しての一枚を添えて。


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